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Silence : series

1993-
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樫本の作品は、『時間の経過によって変化する存在意義』が原点となっている。

『Silence』シリーズでは、人間によって作られたモノの『死』と、その一方で、放置されればされるほど力を増していく自然の『生』とのコントラストを力強く表現している。

生まれ故郷・福岡県北九州市の繁栄と衰退を目の当たりにした樫本が描く世界……高度成長期の象徴だった溶鉱炉は止められ、廃墟と化した膨大な面積の製鉄所跡。この作品は、作者がその不自然な姿を楽しんでいるかのようにもみえる。

Silence I
撤去もされず風化されるのをただ待ち続ける製鉄所、人間の驕りを浄化するまでに、いったいどれだけの時間が必要なのだろうか。果たして、その時人間は、何をしているのだろう。

Silence II
生活に溶け込み、人間によって毎日使われていたはずの家。今では自らの力で生き延びてきた植物たちの住処となっている。

巨大な鉄屑
二度と火を点されることのない溶鉱炉。巨大なゴミと化した鉄の塊は、その存在が果てるまでの時間を静かにやり過ごしているかのようだ。